会計事務所（税理士）の給与体系はそれぞれの事務所によって全く異なります。どのような給与制度でもメリット、デメリットがあります。

月給月○○万円という固定給で、職員（スタッフ）の仕事の内容が、新規のお客様を増やした場合も、逆に対応が悪く、担当のお客様から断られても同じ給料ということになります。また、担当している案件の件数や、簡単なものか複雑な仕事かの内容も関係無く、一律に決められます。会計事務所に採用されて、1〜2年の場合等が多い給与の決め方です。
仕事を多くやってもやらなくても同じ給与であれば、インセンティブはないと思われます。ただし、前年度の実績を考慮して次年度の昇給が決まりますので、業績の良い職員（スタッフ）の給与がアップしていくことになると思われます。

年俸で500万、600万円という決め方です。この場合には一定の残業代も含まれている場合が多いと考えられます。税理士の有資格者等一定の仕事を自分の責任で行える場合の給与の決め方には適していると思われます。
この場合にも、前年分の実績を評価の上、次年度の年俸が決まります。

成果報酬型ともいいます。概ね次のとおりです。

固定給が全くないということはありませんが、固定給の割合が30％程度の会計事務所（税理士）や固定給が10万円の会計事務所もあります。
歩合の割合が高く新規の顧問先を増やすことが出来れば、総収入の50％程度を歩合とする会計事務所もあります。ただし、新規を増やした月だけの成果報酬歩合給になりますので、毎月新規の顧問先を増やし続けていくことが必要です。逆に、顧問先が減った場合には、給与を減額させる会計事務所もあります。

会計事務所（税理士）の中に、競争原理を持ち込み、職員1人1人も経営者に近い感覚を持たせたいという経営理念のもとに歩合制度を取り入れている会計事務所（税理士）もあります。

新規のお客様をどんどんとれる職員は、年収1千万円近くいく場合もありますが、生活が安定しないというデメリットもあります。
また、社内にも緊張感が常にあり、営業会社のような会計事務所です。会計や税務に関する知識よりも、新規の顧客の拡大だけに会計事務所全体が重点を置いているため、仕事の質が悪くなる傾向もあります。しかし、営業力がある形態の事務所が顧客を増やして急拡大していることも事実です。

月次の試算表を作成した場合、顧問料の○○％とか、決算税務申告を1件作成するごとに決算料の○○％という歩合の支給の仕方をする会計事務所があります。
この場合仕事を多く仕上れば仕上げるほど給与が多くなります。

長時間勤務よりは、効率的に仕事をこなせば給与が上がりますので、要領の良い一定能力のある社員の給与が上がります。
効率の悪い職員は、長時間仕事をしても残業代もつかないのが一般的です。一見合理的とも思われますが、より多くの仕事をこなそうとする気持ちから仕事が雑になるというデメリットもあります。

当会計事務所では、固定型の給与を基本としています。

顧問先の担当スタッフは、良い仕事をすることによって、お客様から新規の紹介を受けることが出来た場合には、一定の歩合給を支給します。顧客が減った場合にも給与が下がるということはありません。担当者以外の要因もありますので、それをストレートに給与に反映させる必要はないと考えています。

仕事の質については、こだわりを持っていますので、より困難な仕事にチャレンジをし、質の高い仕事をした社員や、当事務所の理念に合った行動をしてくれる職員の給与をアップする仕組にしています。
担当している顧客の増減に左右されず安定した給与になります。

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